引っ越しをした
明けましておめでとうございます。
年末年始に2015年を振り返りと2016年の抱負を・・・と思いましたが、先月末に2年半分を振り返っている ので、そこからのアップデートとして大きな出来事「引っ越し」について書こうと思います。
まえがき: 地方生活に車は必要なのか?という疑問
私は盛岡市にいま住んでいます。これまでは車ありきの生活でしたが、今回、車を持たずに盛岡駅徒歩圏に引っ越しをしました。
「アイデアと移動距離と比例する」なんて言葉を紹介しましたが、今回は移動距離2kmくらいであまりアイディアに影響なさそうです。
でも個人的には「アイディアと非日常の総時間が比例する」と思っているので、2年半続いたこれまでの日常からの脱却という意味だと影響あるかもしれません。
さて、今回の引っ越しのきっかけとなった要因のひとつが車の買い換えです。
2016年6月に車検がくるのですが、2年半前、後輩Sくんから実質無料で譲ってもらったレガシィは18万キロ近く走っておりそろそろ買い換えの時期でした。(Sくんにはとても感謝しています!!!)
そこで、車を買うにあたって、特に気になるのが車両の購入と維持にかかるお値段でした。 ネットでしらべると、平均的に車関連に支出する金額は50〜70万円/年くらいらしいです。車を所有しているみなさんの感覚的にはどうですか?
地方というのは首都圏に比べて総じて賃金が低いです。僕が住んでいる岩手県の平均年収は約360万円です。つまり車両の維持のために岩手県であれば年収の20%近くも占める大きな支出をになります。
これを知ってから、いくら地方が車社会とはいえ、オーバスペックなのではないだろうかと考えるようになりました。
(車両代を払ってもペイするくらい売上機会が増えるといったり、車がないと生活に支障がでるという人もいるのは容易に想像がつきますし、趣味で車が好きだ!という人もいますので、すべての人にとって車がオーバースペックというわけではないと思います。)
ほんとうに地方は車がないと住みづらいんでしょうか?
背景
近年、日本の急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけ、首都圏への人口集中(東京一極集中)を是正し、地域におけるワークライフバランスを確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことが求められている。
著者は、地方の持続的な発展を目指した地域活性化にまつわる研究を進めている。直近では、地方におけるエンジニアの新しい働き方として、リモートワークとクラウドソーシングを活用した働き方を提案し、その実現可能性について調査した。(大げさ)
今回、リモートワークの浸透により仕事による場所の制約がなくなった社会を想定し、一般に車が必須といわれる地方において車を利用しない社会の可能性とその課題を調査することとした。
関連動向
コンパクトシティ
コンパクトシティとは、都市的土地利用の郊外への拡大を抑制すると同時に中心市街地の活性化が図られた、生活に必要な諸機能が近接した効率的で持続可能な都市、もしくはそれを目指した都市政策のことである。
車社会を前提とした過度な郊外化は以下のような課題がある。
- 公共投資の効率が悪い
- 環境破壊
- 交通弱者が住みにくい
これらの課題に対して、市街地のスケールを歩いてゆける範囲を生活圏として住みやすい街を目指すのがコンパクトシティである。
カーシェアリング
カーシェアリングとは、特定の会員で自動車を共同で利用するサービスのことである。不特定多数かつ時間単位あるいは日単位で契約するレンタカーと異なり、特定の会員のみが分単位で利用できる。カーシェアリングは、店頭での契約が不要で車の受け渡しも無人でできるものが多く、レンタカーと比べて手軽に借りられるという特徴がある。
一般に規模のメリットが見込める首都圏で普及しているが、一部の地方都市でも利用可能である。
実証実験: 盛岡で車のない生活をしてみる
コンパクトシティの考え方を取り込み、盛岡で実証実験をすることにした。まず、以下の条件に合うエリアを探した。
- 徒歩圏(徒歩15分)で不自由なく生活ができること
- 仕事に支障がないこと
- 徒歩圏でカーシェアリングを利用できること
- 車あり生活に比べて、生活コストが同等あるいは下げられるのが見込めること
- 移動前後の住居は同規模の面積・間取りの住居とすること
これらの条件に合うエリアは、盛岡駅を中心とした半径1.0km以下のエリアであった。
さらにエリアのなかから賃貸物件を探し、盛岡市材木町への引っ越しをした。該当物件の概要は以下のとおりである。
- 盛岡駅まで徒歩10分
- 徒歩10分圏内にカーシェアリングが4箇所あり、どれも同じ運営会社であるため1社の会員登録で4箇所すべてを利用できる。
- 徒歩5分圏内にコンビニ・スーパーがある
- 2LDK
- 駐車場なし
損益分岐点
今回の引っ越しに伴い新しく発生する費用は以下のとおりである。
- カーシェアリングサービスの利用 年会費1.2万 + 従量課金
- 交通機関の運賃(タクシー代、バス代、電車代)
- 家賃 年間24万円UP
車生活の場合の年間費用50万円と仮定すると、カーシェアリングの従量課金と交通機関の運賃の合計が25万円を上回るかがひとつの指標となることがわかった。
今後の展望
今後、実際に住居に住み、以下の観点から評価を行うことを予定している。
- 総合的な評価「地方生活に車は必要なのか?」
- 定量評価
- 生活コストは下がるか?
- その他、生活指数のような定量手法を調査して数値化・比較してみる
- 定性評価的な感想
- 交わり: 人間関係
- 学ぶ : 教育の機会、勉強会など
- 遊ぶ : 趣味や遊び
- 癒やす : リラクゼーション、病院など
- 働く : 仕事
- 住む : 住みやすさ
おわりに
というわけで、今回は実際に実験することにしたので、実験しはじめたよ〜という内容になります。もう少し根拠のある資料・統計をみつけていきたいですね。 こういう観点での評価したほうがいんじゃない?とか、似たようなことしているよ!という人がいればぜひ教えてください!
実験結果ですが、もしかすると「こんな生活いやだ」といって3ヶ月で終わるかもしれないし、快適で一生この生活するかもしれませんが、概ね1年を想定してまとめたいです!!